コンテンツも働き方も変わる!? テレビ・映像業界トピックス2022 ②DX推進
2022年最新のテレビ・映像業界のトピックスを、3回にわたり紹介していく本シリーズ。前回はテレビ・映像業界の全体の動向と、ネット配信の成長について紹介しました。
今回は「DX」「4K・8K」など、テクノロジーが業界にもたらす変化にフォーカスして解説をしていきます。
テクノロジーは業界の今後の成長とは切り離せない分野です。転職してテレビ・映像業界を盛り上げたいという方は、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
業務やコンテンツを変革するDX推進
ほかの業界と同じく、テレビ・映像業界にも業務・コンテンツのデジタル化による「DX推進」の波が来ています。
経理・人事給与・ハンコの押印・書類の郵送といった事務的業務のデジタル化や自動化が進めば、コア業務により多くのリソースを割けるようになり、生産性向上につながるでしょう。
アナログ的な要素の多かったコンテンツ制作も、DXによる変革が期待される分野です。
例えばAIを利用して、カメラやドローンの動き、編集におけるデータの選定を自動化する技術が発展しており、制作業務の省人化実現が期待されています。またAIをデータ活用に利用すれば、視聴者が見たいと思えるコンテンツの新たな法則を抽出できるかもしれません。
大量のデータ通信が可能な5Gで変わる動画マーケティング
超高速・超低遅延の通信を可能にする5Gも、コンテンツ制作を大きく進化させるテクノロジーといえます。
大量のデータをクラウド上にスムーズにアップロードできるようになるため、編集室以外の場所から、いつでもどこでも映像配信に必要なオペレーションが可能に。番組制作の効率化を実現できるでしょう。
さらに動画コンテンツをストレスなく視聴できるようになれば、前回紹介したネット配信コンテンツをより気軽に楽しめるようになります。
多くの企業で、動画を利用したマーケティングの需要が高まると予測されるため、映像制作業界の市場規模はますます拡大していくはずです。
4K・8Kによる高画質化
ハイビジョンの4倍の画素数の4Kや、16倍の画素数の8Kがもたらす超高精細な映像も、コンテンツの楽しみ方を進化させる可能性が高いでしょう。
日本では2018年に4K8Kの実用放送がスタートしました。2年後の2020年に行われた総務省の調査によると、4Kテレビの出荷台数はテレビ出荷台数全体の半数以上となる約889万台に。
臨場感のある映像をより大きな画面で楽しみたいというニーズの高まりがうかがえます。
現在は動画配信サービスのコンテンツを、スマートフォンだけでなく高画質テレビで楽しむ人も少なくありません。ネット機能が充実した4Kテレビや、4K対応の映像コンテンツは標準化されつつあり、今後の主流は少しずつ8Kに移行していくと考えられます。
続く3回目で取り扱うトピックスは、テレビ・映像業界の「働き方改革」です。こちらもぜひあわせてご覧ください。