新局開局でにわかに注目度が高まるBS放送。地上波にはない魅力とは?
2022年、新たに3局が開局したBSデジタル放送。テレビ離れが進む中での新規参入に、業界の活性化を期待する声もあがっています。
また、BS放送は大型の報道番組・ドキュメンタリーなどを中心に、地上波やネット配信と差別化された独自のポジションが確立されている領域でもあります。
本記事ではBS放送の仕組みや歴史・現状・未来についてレポート。具体的な魅力を紹介していきます。
BS放送の仕組みと特徴
BSは放送衛星を意味する「Broadcasting Satellite」の略。テレビ局からの電波は、テレビ塔・中継点を経由する地上波とは異なり、その名の通り静止衛星を中継してテレビに配信されます。
このため、全国どこにいても同じ番組を視聴できます。近くに障害物がある場所や中継点を置けない場所でも、また災害時においても、安定した電波を受信できるのはメリットです。
BS放送の歴史と現状
BS放送が日本で本格的にスタートしたのは1989年のことです。2000年にはデジタルに移行し、多チャンネル化・高画質化が実現しました。
スタート当時は受信機の普及率が低く、スポンサーの獲得も困難など、課題が山積みでした。2011年の地上デジタル放送移行に伴い、BSデジタルチューナーを内蔵した地デジテレビが普及したことで、赤字を脱却。
2019年には、BS放送の視聴可能世帯は全体の77%にも及ぶ4,512万世帯にまで増加しました。「視聴者層の購買力が高い」「テレビCMの評価が良好」といった調査結果もあり、広告メディアとしての効果に期待が集まっています。
放送されている番組はスポーツ中継、報道番組、ドラマの再放送、専門性の高いテーマを扱った番組などさまざま。有料チャンネルでは、視聴率を意識しなければならない地上波では実現が難しいコアな番組も放送できることから、根強いファンがつくことも少なくありません。
とくに旅番組、落ち着いたトーンの報道番組、スポーツ中継の完全放送など、高齢者に人気の番組が安定した視聴率をとる傾向にあります。
これからのBS放送に必要な人材
急成長を遂げているネット配信により、若者を中心にテレビ離れが進む昨今。地上波ではつくれない幅広い番組にチャレンジできるBS放送が担う役割は、ますます重要になっていくでしょう。また、4K8Kテレビの台頭により、高画質な映像を堪能できるコンテンツのニーズも高まっています。
新たな役割・ニーズに応えていくうえで欠かせないのが、業界内の固定概念に縛られない人材の活躍です。
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