読者が夢中になる物語を創る!ノベル編集者の仕事徹底解剖
「編集」は、一冊の本を世に送り出すために必要な全工程に携わる仕事です。
なかでも「ノベル編集者」は小説、とくにライトノベルが専門の編集者。小説を読むのが好きな人、出版業界で働きたい人にとっては憧れの職業のひとつでしょう。
しかし、ノベル編集者の仕事に興味があるものの「どういう仕事内容なのかわからない」「自分に向いているかわからない」と二の足を踏んでいる人も多いかもしれません。
そこで本記事では、ノベル編集者の具体的な業務内容や求められる適性・経験を一挙解説していきます。
ノベル編集者の仕事内容とやりがい
ノベル編集者は、小説の企画立案から制作・PRまでを一気貫通して担当するプロジェクトの総責任者です。
多くの場合、ノベル編集者の仕事はこれからつくる小説の企画からはじまります。
企画は市場調査などのマーケティングも重要になるものの、編集者の「これをつくりたい」「これが好き」という気持ちを存分に形にできるプロセス。それだけに、大きなやりがいを感じている編集者も少なくありません。
綿密なマーケティングや企画会議でのプレゼンを経て、担当する企画が決定したあとは、完成までの具体的なスケジュールと制作に必要な人材の選定を経て、実際にプロジェクトが動きはじめます。
「編集の仕事」というと、執筆のためのアイデアを出したり、原稿をチェック・修正したりといった、文章にまつわる仕事というイメージが大きいのではないでしょうか。
しかしノベル編集者のより重要な役割は、いろいろな立場の人たちのスキルをまとめあげてひとつのプロジェクトを完遂することです。
たとえばライトノベルの場合、実際に文章を書く作家のほかにもイラストレーター、デザイナー、校閲者、印刷業者などが制作に携わります。
これらの各クリエイター・業者に企画及び完成形のイメージを共有して、クオリティの高い作品を完成させるのがノベル編集者のミッション。
ときにはクリエイティブのフォローをしたり、進捗を管理したり、成果物の修正を依頼したりと、マネージャー的な役回りを果たすケースも少なくありません。
さまざまな才能に接しながらひとつの作品を完成させるという目標に向かって切磋琢磨するプロセスは、編集の醍醐味といえるでしょう。
また、リサーチや取材の手配をはじめとする事務業務、広報や書店まわりといった作品をより多くの人に届けるための業務、コミカライズ・アニメ化・メディアミックスの対応・交渉なども大事な仕事です。
多様な役割を果たすポジションだけに、作品が書籍という形で書店に並んだときや多くの読者を獲得したときには、大きな達成感が得られます。
ノベル編集者に求められる適性と経験
ノベル編集者になるためには、まず出版社や出版プロダクションの編集部に就業する必要があります。
編集者の求人のなかには業界経験・編集経験がなくても応募できるものもあり、適性を示せれば未経験からの転職・就職も不可能ではありません。
ノベル編集者に求められる適性としてまず挙げられるのが、日頃から書籍や物語作品に触れていること。とくに小説・ライトノベル・アニメ・実写化作品が好きな人が活躍しやすい職種です。
商業的に成功する企画を実現するためには、発想力だけでなく「面白い作品」「読者が求めている企画」を消費者視点で見極める力が欠かせません。
ライトノベルはインターネット上に公開されている作品を書籍化するという企画の立て方が多い分野。
プライベートでも作品を読むのが好きな人、好奇心が旺盛でリサーチが苦にならない人であれば、楽しみながら新人の発掘ができるでしょう。
また、自分で何かをつくるシーンは多くないものの、出来上がった文章・イラスト・デザインなどのチェックは最重要業務のため、基本的な審美眼や文章力・表現力・カルチャーへの造詣も必要です。
必須ではありませんが、業務に関連する資格として「校正技能検定」や「DTPエキスパート認証試験」などを取得しておくのもひとつかもしれません。
ヒットする作品をつくるためには、自分の好みだけでなく市場のニーズや時流を把握していることも大切になります。そのためマーケティングのスキル・経験があると、採用では有利にはたらくでしょう。
もちろん、幅広い立場の人と円滑にやり取りができるコミュニケーション能力も重要な適性のひとつ。他業種であっても、マネジメントなどの経験があれば編集業務に役立ちます。
以上、ノベル編集者の仕事内容や、求められる適性・経験を解説しました。
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