2021年以降はどうなる!?アニメ業界の将来性&注目職種【マーケット編】
テレビだけではなく、映画や動画配信でも多くの視聴者をひきつけるアニメーションを制作するアニメ業界。制作本数は年間300本を超え、日本のクールジャパン政策の中心として世界各国へ展開されています。
今回から2回にわたり、アニメ業界についてレポート!1回目はマーケットにフォーカスします。
アニメ業界の現状
アニメ制作で2500億円、配信や海外展開、アニメキャラクターを使ったグッズ販売などを入れると、2兆円を超えるマーケットであるといわれるアニメ業界。市場規模は年々拡大し、過去最高額を更新し続けています。
コロナ禍で社会現象レベルのヒット作
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、新作テレビアニメの放送延期や中止が続出。多くの劇場版アニメも公開延期となる中、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」』が興行収入歴代1位を獲得したニュースは、業界に明るい話題をもたらしました。
日本のアニメはひっぱりだこ
コロナ禍の「巣ごもり需要」により動画配信サービスの利用者が増加したことも、アニメ業界にとっては朗報です。
国内外問わず、動画配信サービスにおけるキラーコンテンツである日本のアニメの需要は拡大傾向。また最近では、Netflixを中心に動画配信サービス会社からのオリジナルアニメの制作受注も増えており、これからも持続的な発展が見込まれます。
続く海外市場の拡大傾向
堅調な日本国内のマーケットに加え、海外のマーケットも伸びています。2019年は前年の約2割増し成長の1兆2009億円を記録。これは、日本のアニメ業界マーケットのほぼ半分を占めます。
先に述べた動画配信サービスとの関係なども考えると、海外向けマーケットは将来的にも拡大基調といえるでしょう。
少子高齢化により縮小傾向と考えられる日本と比較し、アニメ業界関係者からは「いずれ国内市場と海外市場の逆転が起こる」との声も上がっており、今後の動きから目が離せません。
期待が広がる「アニメ広告」
スマートフォンの普及により、YouTubeや自社サイトから発信する動画広告マーケットが広がりをみせる中、実写ではなくアニメを使ったアニメ広告が注目されています。
理由は、画を見るだけで内容が把握できる伝わりやすさ、ひとつの動画で多言語に展開できる利便性、実写に比べ制作費が抑えられるコストパフォーマンスの良さのほか、コロナ禍においてリアルでの収録が難しくなったことも挙げられます。
テレビや劇場向けアニメと異なり制作期間が短いアニメ広告は、「ひとつの作品から次の作品に移行する隙間時間に仕事ができる」とアニメ制作会社からも好評。広告手段として各企業の注目も高く、これからの成長が望める分野です。
次回は、マーケットの拡大が続くアニメ業界で注目すべき職種についてお伝えします。