ついに国内市場を上回り、さらにニーズ拡大! 2022年も続く日本アニメの海外進出
「アニメ産業レポート2021」によると、2020年の国内アニメ市場はコロナ禍の影響により、ライブエンタテイメント部門の規模が65%減少するなど、10年連続で続いていた成長がストップ。市場規模は前年比96.5%の2兆4,261億円となりました。
とはいえ他業界の状況を考えれば、落ち込みは少なかったといえます。
とくに近年注目されている海外マーケットは、コロナ禍にもかかわらず前年比103%と成長。一般社団法人日本動画協会のアンケートでも、国内企業の海外契約数は16,361件と前年の約5倍を記録しました。市場規模も国内の1兆1,867億円に対して1兆2,394億円と、初めて国内市場を上回っています。
日本アニメが海外市場で好調の理由
以前は海外も日本も、アニメといえば子ども向けでした。しかし2015年頃から深夜アニメがヒットし始め、大人向けのアニメ作品が数多く制作されるようになりました。
日本の「大人アニメ」に強い影響を受けているのが、現在最前線で活躍する海外のクリエイターです。各国で日本のアニメにインスパイアされた作品が制作され、アニメ文化を楽しむ大人が世界的に増えています。
現在の流行を牽引しているのも、やはり日本のアニメ業界です。クオリティの高いストーリー・作画・BGMや、背景・小物にまで及ぶ繊細な描写は、各国のプロフェッショナルからも高い評価を得ています。
世界的に市場が拡大し続けている日本アニメですが、イスラム教の戒律順守が厳格なサウジアラビアにおいても人気を博しています。
サウジアラビアでは 数年前まで映画館やポップコンサートなどの娯楽は規制されてきました。しかし2017年に制作開始した国内初となる長編アニメ映画が2020年に完成。共同制作の相手として選ばれたのは日本の会社でした。このことからも日本アニメの世界的な人気の高さが伺えます。
2021年12月にはアラビア語圏で初めて地域に根ざしたマンガ雑誌が創刊され、日本の有名マンガの翻訳版が数多く掲載されました。これをきっかけに、日本のアニメ需要はサウジアラビアでもさらに増えていくでしょう。
動画配信サービスの普及も手伝って、海外での日本アニメ人気は2022年も増加していくと予測されます。
日本アニメ業界は人材不足
このように世界に誇れる日本アニメは、国内外でのニーズがますます上昇していく可能性の高い注目の分野です。
しかし一方で、日本のアニメ業界では人材の確保が課題となっています。急激な作品の増加に伴い、「クオリティが確保できない」「スケジュール遅延」といった事態が発生してしまうケースもあるようです。
このような状況は、アニメ業界で働きたいと考えている人からすれば、むしろチャンスと捉えることができます。
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