DX、AI、クラウド… デジタル化で大きく変わるテレビ・映像業界【後編】
前回から2回にわたり、テレビ・映像業界のデジタル化について解説をしています。前回に引き続き今回もデジタル化にともなうテレビ・映像業界の具体的な変化を紹介した上で、最後に今後のテレビ・映像業界に求められるスキルをお伝えします。
AR/VR
スマートフォンのアプリゲームに導入されたことでも有名なAR(拡張現実)やVR(仮想現実)といったバーチャル技術を番組・動画に取り入れることで、よりクオリティの高いコンテンツの作成が可能です。
例えばARの技術とゴーグル型ディスプレイを使えば、視聴者はスポーツ中継でリアルタイムに選手の動きを追いながら、目をそらすことなく競技データの確認ができます。
またVR技術を活用すれば、自宅にいながらにして没入感のある鑑賞体験を楽しむことができるでしょう。コロナ禍によってその需要はますます高まっていくかもしれません。
実際にAR/VRを活用したコンテンツは数多く制作されており、今後テレビ・映像業界のコンテンツは大きく変わっていく可能性があります。
4K8K
高解像度な映像も、デジタル技術がもたらした大きな変化のひとつです。2018年にはテレビ業界で4K放送がスタートし、またその以前からNetflixなどの映像ストリーミングサービスでも、積極的に4K作品が提供されてきました。
現在はさらにハイグレードな8Kのコンテンツも提供されており、肉眼で見るような臨場感のある映像を楽しめます。映像美を活かした番組・動画制作への期待が高まっていく可能性も高いでしょう。
オンライン配信サービス
YouTube、Netflix、Amazon Primeなどを筆頭に、さまざまな動画共有プラットフォーム/映像ストリーミングサービスが爆発的に普及しています。
これらオンライン配信サービスの強みは、スマートフォンなどから視聴者がいつでもどこでも気軽に利用できること。その利便性から、現在ではテレビを見ない若者も少なくありません。
この流れを受けて、テレビ業界でもインターネットで番組配信を行うTVerなどのサービスを展開しました。今後はオンライン配信サービスとテレビ番組をどのように差別化していくかが、業界全体の大きな課題となっていくでしょう。
今後のテレビ・映像業界に求められるスキル
テレビ・映像業界ではデジタル化にともなって、番組・動画制作のみに特化したスキルだけでなく、IT・Webに関する専門的な知識・スキル・経験が求められています。
そのためIT・Web業界のキャリアがあれば、ディレクター、マーケッター、データアナリストなどに転職できる可能性があるかもしれません。
テレビ・映像業界に興味がある方にとっては、デジタル化への過渡期である今が絶好のチャンスといえるでしょう。転職に挑戦してみたいという方は、ぜひ日テレ人材センターの求人情報をチェックしてみてくださいね。