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2020.08.06

「ハケンの品格」大前春子の名言から読み解く派遣という働き方

ハケンの品格

とうとう最終回を迎えた日テレドラマ「ハケンの品格」。篠原涼子さん演ずるスーパーハケン大前春子をめぐる三角関係(?)や、今どき新入社員の登場など、13年ぶりの続編は見どころたくさんでした。

ドラマの舞台となったS&F社での人々の働き方についても、話題になるさまざまなキーワードが登場しました。「同一労働同一賃金」「アウトソーシング」「AI」「働き方改革」など、派遣社員、正社員を対比しながら新しい時代の働き方を問うています。

各エピソードごとに出てくる、大前春子の「名言」も注目されました。第2話では、「ハケンなんか」と卑下する新人ハケンの小夏(山本舞香さん)に対し「自分の仕事を軽く低く考えるのは、あまりにも自分に対して無責任です。明日からやめなさい」と声をかけるシーンがありました。

どんなときでも誇りと責任を持って仕事をする大前春子の態度は、常に潔くかっこいい!最終回もしびれるセリフ連発でしたが、一番印象的だったのが「働くことは生きること」。派遣も正社員も関係ない、仲間のために働くのだという春子の生き方をぎゅっと凝縮した言葉でした。高飛車で空気を読まない大前春子が、多くの人を惹きつける理由のひとつではないでしょうか。

スーパーハケンの春子は派遣社員という働き方のことをどう考えているのでしょう。「 同一労働同一賃金、そんなものは幻想。派遣は行き倒れたらおしまい」とも言っていた春子。なぜ、一見厳しく見える働き方を選んでいるのでしょう。

春子ほどのスキルがあれば、正社員として雇いたいという企業もあるはずです。それでも派遣社員という働き方を選び続ける大前春子の真意とは?派遣社員という働き方のメリットや可能性、将来性についてあらためて考えてみるきっかけになりそうです。

実際に派遣での働き方を選んでいる方の主な理由は「希望の業界や職種のスキルを積んでいける」「残業がなく、ワークライフバランスを保てる」「自宅から近くの職場で主婦の仕事と両立しやすい」など。派遣で働く理由は、さまざまです。

派遣でスキルを積み、正社員への道を築かれる方。派遣で働き続けて、ワークライフバランスを優先して人生設計を描かれる方。派遣社員として活躍する先のライフプランは、人それぞれです。「派遣で働くことは生きること」というセリフのように、派遣は、今後の自分自身の人生を積極的に設計していくことが出来る働き方なのかもしれません。

前作から13年を経て「その後」が描かれたハケンの品格。さらに10年後の大前春子がどんな風に働いているのか、ぜひとも見てみたい!少子高齢化がすすむ日本では、多くの人が長く働き続ける必要に迫られます。企業にとっても働く人にとっても柔軟な選択ができる「派遣」という働き方が社会の中でどう扱われていくのか…続編を期待しましょう!